2007年10月19日

タクシー

小説・詩 ランキング

後部座席はオールナイトの小劇場

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後部座席はオールナイトの小劇場
初めての夜に舞い上がる歳はとうに過ぎて
最後の夜にしなだれる銀座の女と蒲田の男

街中のネオンライトが赤く青く揺れ動く
対向車のスポットライトが二人を照らす
浮かび上がる沈黙 沈みがちな会話

首を振るワイパー 雨のしずくはぬぐえない
踏み込めないアクセル 落ちて行くスピード
確実に近づいてくる 幕切れの時刻とセリフ

裏道を走り続ける 表通りを横目に見ながら
日陰で咲き続ける 太陽に恋焦がれながら
影を慕い続ける 日溜りで腕を組むことなく

後部座席はお客のいない小劇場
ハンドルを握る支配人 幕間に流れる深夜放送
巷に流れる浮名 終演後の舞台裏を知る由はない


小説・詩 ランキング
ラベル: 詩人 隼駆
posted by shunk at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 2000年 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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