2007年10月18日

化粧

小説・詩 ランキング

鏡の中で揺れる素顔と向かい合う儀式化粧


鏡の中で揺れる素顔と向かい合う儀式
目元の迷いを青い影に変えて行く筆先
口元の溜息に赤い紅で火をつける

わたしにはあなたの素顔だけが見える
あなたにはわたしの偽りしか見えない
わたしとあなたの間を妨げる曇りガラス

乾いた唇を潤すのは口づけじゃない
冷たい頬を温めるのは手の平じゃない
擦れ違った日々を繕うのは甘い声じゃない

正確な言葉で事実を伝えないで
誠実な態度で大切に扱わないで
真実を信じて逃げ込まないで

完全犯罪だと分かっていても騙されたい
イミテーションのダイヤを届けて欲しい
偽りの果てには二人だけの地獄があるから

鏡の中で揺れる素顔と向かい合う儀式
目元の迷いを青い影に変えて行く筆先
口元の溜息に赤い紅で火をつける指先

わたしはあなたの素顔だけを叩き壊す
あなたはわたしの偽りだけを引き剥がす
わたしとあなたの間を妨げる曇りガラス

砕け散ったガラスの破片に映っている
青い影と混ざり合ったわたしの悲しみ
赤い紅で燃え上がったあなたへの憎しみ


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ラベル: 詩人 隼駆
posted by shunk at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 2000年 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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