夜に溶けて 君は

夜に溶けて 君は
雨の音に抱かれ
滲む光りに合わせ
街の軋みを奏でる
淡い風と揺れて
君の色は移ろう
感情の切れ端が
路面を転がるままに
心のガラスケース
握り拳の記憶
ひび割れた時代に
青い影を背負いながら
贈与の一撃
散らばる絆のモザイク
覚醒の衣装を
焦燥の肌に羽織り
汚れた宝石を胸に秘め
夢の綻びを縫い合わせ
始まらない人生から
逃げ出しはしない
夜を裏切る 君は
雨上がりの匂い
光りの暴動を従えて
灰色の街に染まることなく
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